犬と幸せに暮らすために必要なことは?

セルフカウンセリングで犬との暮らしを考える

自分の既成概念に気づき、自分と相手をともに活かす交流をめざす
『セルフカウンセリング』を普及するNPO法人です。

ある日ドックランに行った時のことです。

知り合いの飼い主さんと話していると、その飼い主さんがこんなことを言いました。

 

「うちの子(犬)、2歳なんですよ。

この犬種の寿命は15歳と言われているんです。

13年後に死に別れると考えると考えただけで涙が出てくるんです」

 

その言葉を聞いて私はちょっとビックリしました。

でも、何か言わなくてはと思い「そうですよね。

犬の寿命は人間より短いですものね」と答えました。

 

その時、うちの飼い犬は1歳でしたが、寿命のことを考えたことはありませんでした。

また、死に別れる時のことも想像すらしたことはありませんでした。

 

犬との暮らしに限らず、人が幸せを感じるということは、どのような経験を相手と積み重ねているかによって決まるように思います。

例えば、犬であれば、毎日一緒にお散歩に行って、一緒にご飯を食べて、家の中でゆったりした時間を一緒に過ごしたり、一緒に遊んだり、時には一緒に街にお出かけすることのように。

 

失敗続きで気持ちが落ち込んだ時、あるいはイライラして落ち着かない時、隣にそっと寄り添ってくれたり、嬉しい時には犬をキュッと抱きしめて一緒に喜びを分かち合うような時間を過ごすことのように。

 

犬と一緒に過ごす中で気持ちを共有し合うことの積み重ねの中に犬と暮らす幸せがあるように

私には感じられます。

 

犬の寿命は人間よりも短く、それを思うと悲しくなるのは当然なことと思いますが、

 

犬の寿命を考えて悲しむよりは、犬とともに過ごせる今のときを大切に考えて、ともに泣き、ともに笑い、共に悲しみ、共に怒ることを積み重ねていくことが犬にとっても、人にとっても幸せなことではないかと感じます。

 

セルフカウンセリングの場面記述では日常の中の一コマを取り上げて、相手の言動と自分の言動と自分の思ったことを具体的に書いていきます。

場面記述を書くことで自分が相手とどのような関わりをしているのかが具体的に理解できます。

 

私のセルフカウンセリング教室に通っているMさんは一昨年、16年飼っていた犬を突然亡くしました。

先日、Mさんと一緒にランチをしたときMさんがこんなことを話して下さいました。

 

「この前、家の片付けをしていたら、セルフカウンセリングの初級で取り組んだ犬のトリミングについて書いた場面記述が出てきたんです。

それを読んで犬のことを懐かしく思い出しました。

思いがけず、犬に出会えて嬉しかったです。

犬との場面を書いておいてよかったと思いました」

 

Mさんの言葉から場面記述の思いがけない効用が感じられた出来事でした。

 

(セルフカウンセリングは商標登録されています。)

 

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