苦手な相手と関わりたくない本当の理由は?

セルフカウンセリング式@気持ちが楽になる交流法

自分の既成概念に気づき、自分と相手をともに活かす交流をめざす
『セルフカウンセリング』を普及するNPO法人です。

イメージ写真
写真はイメージです(photoACより)

「あの人はどうしても苦手」

「あの人とは気が合わない」

と感じることは誰でも経験があるのではないでしょうか。

苦手と感じる先輩との関りをセルフカウンセリングのフォーマットを用いて書くことで解決した喜代さんの体験をご紹介しましょう。

 

【喜代さんの体験】

私は障がい児を預かる施設のスタッフとして仕事をしています。

ある日の昼下がりのことです。

先輩のKさんは「私はこの子達を、どこに出して恥ずかしくない子にしたいのよ。」と言いながら、人を“指差し”するUちゃんに向かってきつく注意をしていました。

私は<Uちゃんにとって、“指差し”はコミュニケーションのつもりだと思う。

そんなに怒らないといけないのかな>と思いました。

Kさんの言うことは、いつも<至極ごもっとも>と思うのですが、何故か素直に聞けない私でした。

<なんで素直に聞けないんだろう?>という気持ちから、自分の気持ちを書き出してみることにしました。

 

<Kさんって押しつけがましいな。

 恥ずかしくない子の条件はKさんが決めるの?

 自分の言うことを聞いていれば間違いないと言いたいの?>

 

自分の気持ちを書き出してみると、実際に相手が言っていないことで、イライラしている自分に気づきました。

 

<あれ、なんだろう?

 先輩は自分の言うことを聞いていれば間違いないなんて言ってないのに、私は、どうして

先輩が言っているかのように思ってイライラしているのかな?>と思いました。

 

先輩の雰囲気や言葉使いから、先輩に何か言われると、言われたとおりにしないといけないと、

自分が勝手に思い込んでいたことに気づきました。

 

<先輩の言うことをよく聞いて、自分の考えが先輩の考えとは違う場合は思い切って言ってみよう>と思いました。

 

ある時、私は思い切って先輩に伝えてみました。

私は「Uちゃんは指を指すのが癖になっているみたいなので、無理に止めさせるのではなくて、

手のひらを上に向けるよう促したらどうでしょう?」と言いました。

先輩は「それも良いかもね。やってみましょうか」と言いました。

私は<えー!?

  そうだったんだ!

  自分の意見を言って良かったんだ>と思いました。

 

私は先輩を怖れていたことにも気がつきました。

先輩に“ダメな後輩”と思われたくなくて、無理して先輩の言うとおりに動き、自分の中に不満が溜まっていったことに気づきました。

 

今では先輩と気楽に会話ができるようになりました。

考えが違っても先輩と私の考えが違うんだなと自然にそのまま受けとめられるようになりました。

気持ちがとっても楽になりました。

 

(セルフカウンセリングは商標登録されています。)

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