1.「“私も”夫を恨んでいたのよ」― 夫との関わり ① ― 河上玲子

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写真はイメージです(PhotoACより)

こんにちは。

セルフカウンセリング®という心理学(自己発見心理学)に基づいて、企業研修としてコミュニケーショントレーニングを行ったり、コミュニケーショントレーナーの資格取得のためのセミナーを企画運営しているNPOです。

 理事、監事がセルフ・カウンセリングに関わって感じた各人の感想、思いつき等 あくまでも個人としての自由な意見・考え方をブログでお伝えしています。セルフ・カウンセリングを学ぶ上で、皆様の参考になれば幸いです。

 

今回の担当は理事の河上玲子さんです。河上さんのプロフィールは次の通りです。

 

セルフ・カウンセリング講師として、公民館講座、PTA主催講座、家庭教育学級講座を担当。 がくぶん「メンタルケア・アドバイザー養成講座」添削講師として、丁寧な指導を行い、多くの認定者合格に貢献している。

企業の要望に応じて、セルフ・カウンセリングによるコミュニケーション・トレーニングの課題シートの添削、評価に携わっている。

 

 1.「“私も”夫を恨んでいたのよ」― 夫との関わり ① ― 河上玲子

 

もう30年以上も前のことです。私は、結婚して3人の子供に恵まれ、表面的には幸せに過ごしていました。でも心の中は、不安や悩みで一杯だったのです。 

 

何とかしなくては…と焦っていた私は、偶然見かけた、東急BEの「女性カウンセラースクール」の公開講座に参加し、渡辺先生のお話に深く感銘して、受講する事にしました。 

 

その頃の東急BEでは、授業とは別に、会員のための相談会があり、先輩講師のK先生とN先生が話を聞いて下さるというので、私は早速その会にも参加してみました。 

 

出席者数名の和やかな会で、私の悩みをじっと聞いて下さったN先生は、こうおっしゃいました。「お気持ちよ~く分かりますよ。私もづ~っと夫を恨んでいたんです」と。 

 

私はビックリし、思ず先生のお顔を見ました。 

 

<えっ‼ 「私もづ~っと夫を恨んでいた」ですって? 私もって事は、私もあなたと同じように、という事でしょ? 私は夫を恨んでいたの? でも先生は優しいお顔をしておられる…>と思いました。  

 

<私は今夫の事で本当に困り、悩んで窮状を訴えたと思っていた。でもそれは他の人が聞けば、“恨み事”に聞こえるんだ。私は夫を恨んでいるのかな? 悪いのは夫ではなく、夫を恨んでいる私の方なのかな?  何だか分からなくなってきた…>と思いました。 

 

人はそれぞれ固有のモノサシを持った、それぞれ固有の人格だという知識? 認識? 自覚? が、当時の私には全くなかったのだと思います。ただ自分のモノサシだけで一方的に相手を見、一方的に評価をしていました。そして単純に、私のモノサシに合っていない夫に対して、不満を持ち怒るのは、当たり前だと信じ切っていました。

それが突然ひっくり返ってしまったのです。<自分の見方だけが正しい訳ではないのかも…⁉>と思い、私は混乱しました。今まで疑う余地なく信じてきた“自分”というものが、足元から揺らいで来るような、初めての体験でした。   (つづく) 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    東 由紀子 (日曜日, 11 9月 2022 11:01)

    私は独身なのでよくわかりませんが父を恨んでしまうことがありました衝突することもしばしばあり今は仲良く暮らしています。恨む事はありません。

  • #2

    河上 玲子 (日曜日, 11 9月 2022 21:06)

    東 由紀子 様 
    コメント有難うございました。
    東さんは、<独身なので(夫婦の問題は)よく分からない>のようにお感じになったのでしょうね。でも、お父様を恨んだことはあったとのこと。衝突する事もしばしばだったそうで、結果として恨んでしまう事もおありだったんだろうな、と拝察致しました。でも、今は仲良くお暮しで恨む事はないとのこと、本当に良かったですね。